ニュージーランドではみんな「ありがとう」を忘れない。食べたあとに“Thank you”が当たり前な文化に感動した話

バイト

■ ニュージーランドで働きはじめて驚いたこと

ニュージーランドにワーキングホリデーで来てから、早いもので4ヶ月が経とうとしています。私は今、日本食レストランで働いていますが、未だに日々の中でちょっとずつ文化の違いに驚いたり、感動したり、考えさせられたりしています。

その中でも、ずっと「すごいな」と思っているのが、「お客さんがごはんを食べ終わったあとに、必ずと言っていいほど“Thank you”って言ってくれること」です。

■ えっ、こっちがお礼言いたいんですけど?

日本で外食したとき、もちろん丁寧な接客を受ければ「ごちそうさまでした」や「ありがとうございました」と言うこともあります。でも正直、日常的に誰もが食後にわざわざ店員さんに声をかけて「ありがとう」と伝える光景って、そこまで多くはない気がします。

でもニュージーランドでは、本当にびっくりするくらい、ほぼすべてのお客さんが帰り際に“Thank you!”や“Thanks a lot!”って笑顔で言ってくれるんです。

正直、最初は驚きました。

「えっ、なにか特別なことしたっけ?」「まだ英語聞き取れてないけど今たぶん感謝された…?」って感じで、ちょっとキョトンとしてしまうくらいでした。

でもそれが1人だけじゃない。

2人目、3人目…そしてほぼ毎日、それが“普通”の光景として繰り返されるようになって、「ああ、これはこの国の文化なんだな」と思うようになりました。

■ 感謝の言葉が当たり前に飛び交う国

“Thank you”って、すごくシンプルで短い言葉だけど、言われた側は本当に温かい気持ちになります。特にレストランで働いていて、忙しい時間帯やうまくいかない日があっても、お客さんの一言で救われることがあります。

たとえば…

  • 注文が混んでて待たせてしまったお客さんが、「No worries, thank you!」と笑顔で帰ってくれた。
  • テーブルを片付けようと近づいたときに、先にお皿をまとめてくれて「Here you go, and thank you!」と手渡してくれた。

どれも、すごく小さなことかもしれないけど、働いているこちらとしては本当に心に残る出来事でした。

■ 「感謝の習慣」は空気じゃない、ちゃんと言葉で伝えるもの

日本ではよく「空気を読む」「察する」という文化があると思います。もちろんそれも美徳だと思うけど、ニュージーランドでは感謝の気持ちは“ちゃんと言葉にして伝える”ことが習慣として根付いているように感じます。

私自身も、「ありがとう」って言ってもらえることが嬉しくて、逆に自分からもどんどん「Thank you」を言うようになりました。

  • バスに乗るとき・降りるとき
  • スーパーでレジの人に
  • カフェで注文を受け取ったとき
  • 職場の同僚にちょっとしたことでも

この“Thank you”の応酬が、なんだかすごくあたたかくて、気づけばその空気に自分もなじんでいる気がします。

■ 「ありがとう」の連鎖が、人間関係を変える

「感謝の気持ちを言葉にする」って、簡単なようで意外と忘れがちなことかもしれません。日本にいたときの私は、どこかで“言わなくても伝わるだろう”とか、“恥ずかしい”とか、“タイミングが難しい”と感じて、言わないままにしていたことが多かった気がします。

でも今は、「Thank you」と言うことで、相手の顔がパッと明るくなったり、「You’re welcome!」って返ってくることで自分も嬉しくなったり、その小さな感謝の循環が人間関係をやさしくつなぐんだなって、実感しています。

■ 日本でも取り入れたいこの文化

ニュージーランドで過ごす中で、こういった“ありがとう”の文化に触れて、私の中でも大きな変化がありました。感謝を言葉で伝えることの気持ちよさ、そしてその影響の大きさ。

日本に帰ったときも、職場でもプライベートでも、「ありがとう」を口にする習慣は持ち帰りたいなと思っています。

お客さんとしてお店に行ったとき、「美味しかったです、ありがとう」と言う。

誰かにちょっとしたことをしてもらったら、「助かりました、ありがとう」と言う。

疲れている日でも、笑顔で「ありがとう」と言ってもらえるような人になりたい。

■ まとめ:ありがとうを言うだけで、世界がちょっと優しく見える

ニュージーランドに来てから、「みんな食べ終わったあとに“Thank you”を言う」という文化に触れて、毎日のように小さな感動を味わっています。

もしかしたら、「ただそれだけのこと」と思われるかもしれません。

でも、「ただそれだけのこと」が積み重なると、心の中にやさしい余白ができて、世界がちょっとだけあたたかく見える気がします。

今日もまた、誰かが“Thank you”と言ってくれて、ちょっと元気になれた。

そんな一日が、また明日も続いていきますように。

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