【ニュージーランドワーホリ】今週もやりきった。初めてのポジションと、最後に感じた達成感。

バイト

今週は、ちょっと特別な1週間だった。

いつもと同じように仕事に行って、同じように働いているようでいて、心の中ではいろんなことが起こっていた。

そのきっかけになったのは、同僚の彼が日本に帰ることになった、という知らせ。

彼は、私が働いているレストランで中心的な存在だった。英語もできて、仕事も早くて、頼りになる存在。私にとっても、安心感をくれる貴重な仲間だった。

そんな彼がいなくなることで、職場の雰囲気も少しそわそわしていたし、なにより私自身が「これから大丈夫かな」と思わずにはいられなかった。

そして、その不安は現実のものになった。

彼がいなくなるということで、今週から彼が担当していた「締め作業」を、私が代わりにやることになったのだ。

締めの作業は、ただ片付けるだけじゃない。

厨房の中をきれいに整えて、翌日の準備をして、食材や調味料のストックをチェックし、電源やガスも確認する。

普段の業務に比べて、責任の重さがまるで違う。

正直に言うと、「無理かもしれない」と思った。

英語での指示を完璧に理解できているわけでもないし、いつも彼がやっていたことをすべて見ていたわけでもなかった。

でも、だからといって「できません」とは言いたくなかった。

ここに来た意味って、「できない」を「できる」に変えていくことだと思っているから。

怖くても、不安でも、とりあえずやってみようと思った。

初めての締め作業の日。

いつもよりも時計を気にしながら、ひとつひとつの作業を慎重にこなしていった。

同時に、他のスタッフにも声をかけながら協力してもらったり、細かいところは自分で調べたり、時には厨房の端でこっそりスマホで英語の単語を確認したりもした。

時間がかかってしまったけれど、なんとかやり切った。

終わったときには、足もパンパンで、頭もフル回転していてクタクタだったけど、なんだか変な達成感があった。

「自分にもできた」というより、「誰かの役に立てたかもしれない」という喜びに近かった。

そしてその日、いつもとは違うご褒美があった。

いつも仕事のあとには賄いをいただくんだけど、その日は特別だった。

キッチンのスタッフが、「今日はありがとう。これ、余ってるから食べていいよ」と言ってくれたのは、なんと寿司。

普段はまかないで出ないような、ちゃんとしたにぎり寿司で、しかもネタも豪華だった。

そのときの疲れが、一気に報われた気がした。

ただの食事じゃなくて、「頑張ったね」という気持ちが一緒に乗っているような、あたたかい時間だった。

今週は、体力的にも精神的にも正直きつかった。

でも、その分得られたものも大きかった気がする。

自分の限界を、少しだけ超えられた気がしたし、まだまだできることが増えていくんだと実感できた。

それに、職場での信頼もほんの少しずつだけど、積み上がってきているような気がする。

ワーホリに来て、最初の頃は「できないことばっかりだ」と思っていたけれど、少しずつ「やれること」が増えている。

もちろんまだまだ道のりは長いけど、焦らず、でも立ち止まらず、自分なりのペースで進んでいきたい。

来週も、何か新しいことに挑戦できたらいいな。

失敗しても、疲れても、きっとまたそれが「いい経験だった」って思える日が来る。

だから、今週の自分に「よくやったね」って言って、土曜日の夜をゆっくり過ごしたいと思う。

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