ニュージーランドの首都ウェリントンは、「風が強い都市」として知られつつも、カフェ文化やアートシーンが充実したおしゃれな街として紹介されることが多い。だが実際に住んでみると、「すぐ飽きる」「退屈に感じる」という声も少なくない。
この記事では、ワーキングホリデーや長期滞在者のリアルな視点から、「なぜウェリントンが飽きやすいと感じられるのか」、その理由と向き合い方を詳しく解説する。
ウェリントンが飽きると感じる主な理由
1. 都市の規模が小さく、すぐに“行き尽くす”
ウェリントンは首都ではあるものの、人口は約21万人と都市規模は小さい。中心街(CBD)もコンパクトで、数日もあれば主要な観光地やお店、レストランを回れてしまう。
- 「数週間で中心街は歩き慣れてしまった」
- 「毎回同じような景色、店に行きがち」
という声は、長期滞在者の間でよく聞かれる。
特にオークランドやクライストチャーチと比べると、“都市らしい広がり”や新鮮さが感じにくいと感じる人が多い。
2. 天気が悪く、活動範囲が狭まる
ウェリントンは風が非常に強く、天候が変わりやすい。冬は特に曇天と雨が多く、外出する気力を削がれる日が続く。
- 「最近は週2.3回は雨が降ってる」
- 「風が強すぎる」
というように、気候が心理的なストレスとなり、行動範囲の狭さ=飽きやすさに直結するケースもある。
3. 無料で楽しめる場所が少なく感じる
ウェリントンには博物館や公園、ビーチなど無料で楽しめる施設も多いが、数が限られておりリピートに弱い。
例:
- テ・パパ国立博物館(無料で質は高いが1〜2回で十分)
- ボタニックガーデン(四季はあるが規模はそこまで大きくない)
- マウント・ビクトリア(景色は綺麗だが天候依存)
そのため、無料で楽しめる“新鮮な体験”が継続的に得にくいというデメリットがある。
4. 夜のエンタメや娯楽が限られている
ウェリントンはカフェやクラフトビール文化が盛んな一方で、ナイトライフや娯楽施設のバリエーションが少ないと感じる人も多い。
- 小さな映画館やバーはあるが、毎回似たような体験になる
- 遊園地や大型ショッピングモールは少ない
- 夜遅くまで営業している場所が限られている
「夜にすることがない」「結局家でYouTubeかNetflixを見る」という声も多く、日々の刺激不足を感じる要因になっている。
実際に他の人も言っていた
実際、ワーキングホリデー中に出会った他の滞在者や旅行者からも「ウェリントンはすぐ飽きる」という声は何度も聞いた。
- 「1ヶ月くらいでやることがなくなった」
- 「仕事がなかったら、たぶん出て行ってた」
- 「オークランドや南島の方が旅の選択肢が広かった」
SNSでも、飽きやすさや生活の退屈さを表現する投稿は少なくない。
飽きないための対策・向き合い方
飽きやすい街でも、工夫次第で楽しみは見つけられる。以下はウェリントンでの生活を充実させるためのヒント。
1. ローカルイベントをチェックする
ウェリントンでは頻繁にアート・フード・マーケットイベントが開催されている。
WellingtonNZ.comやEventfindaなどのサイトを定期的にチェックすると、新しい発見がある。
2. 周辺の街へ小旅行
- ロウワーハット(電車で30分)
- マーティンボロー(ワインの名産地)
- カピティコースト(ローカルビーチやハイキング)
など、日帰りで行ける観光地が豊富なので、定期的に外に出ることで刺激を取り戻せる。
3. 新しいことに挑戦する
ヨガ、英会話、料理教室、ボランティアなど、コミュニティに参加することで新しい繋がりができ、生活に変化が生まれる。
結論:ウェリントンは飽きるけれど、それも魅力の一つ
ウェリントンは確かに都市規模が小さく、天候にも恵まれない日が多いため「飽きやすい」と感じるのは事実。ただし、それを逆手に取って、“小さな日常の変化”を自分で作れる人にはとても住みやすい街でもある。
短期旅行者にはやや物足りないかもしれないが、長期滞在者には「心地よさ」を見出すこともできる。それがウェリントンという街のリアルな魅力と言える。
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